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広島女学院中学高等学校

更新情報

2016.09.21

日米・高校生平和会議⑤ Technologies of Peace at the UN! Day 1-2

いよいよ国連軍縮部を会場にして始まりました! まずはキャスリーン・サリバンさんが核兵器を現状について,ビー玉を用いたデモンストレーションをし,イメージをさせました。

ビー玉ひとつを落としたときの音が,核弾頭が爆発したときの音と見立て,それが現在世界にある約16,000発の核弾頭が次々に爆発したら…と想定し,何十個ものビー玉をアルミ缶に落とします。言葉では表現しがたい音が連続します。その音を,自分の大切な人たちのことを思い浮かべながら,目を閉じて聞くように指示されます。

この音を聞いた生徒たちの感想は,アメリカ人も日本人も「これが本当の爆発だったらと思うとぞっとした」「とても怖くなった」というようなものでした。

kathleen

「想像すること」の大切さについて,また,いかに核兵器が数多く存在するのかを体験するデモンストレーションでした。

次に,カナダ在住の被爆者・サーロウ節子さんのお話を聞きました。節子さんは広島女学院の卒業生です。13歳のときに学徒動員として仕事に従事しているときに被爆されました。そのときの生々しい様子を証言されました。そして最後に,ご講演のときにいつも見せておられる黄色い布を本校生徒と一緒に広げて見せてくださいました。この布には広島女学院で被爆死した350余名の名前が書かれてあります。節子さんは「この子も,この子も私の友達だった。私は犠牲者の『人数』を言うのがとてもいやです。ただの数字にされてしまう。彼女たちにはそれぞれ人生があったのに」と言われました。

サーロウさん

次に質疑応答です。アメリカ人の生徒から次々に質問が出ました。

「なぜアメリカに留学を? 原爆を落とした国ですよ。憎しみは?」

サーロウさん:ソーシャルワーカーの勉強をして被爆した人たちを助けたいという一心だったので,希望にみちあふれていた。そのためにアメリカで学ぶ選択をしたので,憎しみではなく,希望。それしかなかった。

「私(中国系アメリカ人)の祖父母は戦時中,日本軍にひどい目に遭わされた。あなたも大変な目に遭っただろうけど,私の祖父母も…。」 この生徒は涙ながらに質問しました。

サーロウさん:私は原爆の被害のことだけを主張するつもりはない。日本軍がアジアで行った行為には本当に心を痛めている。日本人として,あなたの祖父母に謝罪したい

その後,この女子生徒はヒロシマ・アーカイブのメッセージ機能を使って,「私は節子さんのおかげで日本に対する考え方が180度変わりました。お話できて本当によかった。ありがとうございました」と感想を述べました。ひとりの高校生の歴史観を変えた瞬間でした。

キャスリーンのデモンストレーションを体験し,サーロウさんのお話を聞いて,高校生たちは自分たちに「今日から何ができるか」について意見交換をしました。最後にグループ写真。

group photo

さらに会議は続きます。

パート3は日本の高校生の取り組みについての紹介です。本校からは高1の桧山さんと本藤さん,高2の大久保さんと菅原さんが登場しました。これについては,また次に。