2016.09.07
本日、高校生は文化講演会として、中村哲先生の講演を聴きました。
中村哲先生といえば、「アフガン」です。
「アフガン」に命の水を届けるために、ペシャワール会という国際NGO(NPO)団体で活動されています。
1984年、パキスタンでの医療活動を支援するために、ペシャワール・ミッション病院に赴任されましたが、アフガン難民への医療に本格的にかかわりはじめます。それが「医者井戸を掘る」きっかけだったそうです。
2000年にアフガンを襲った大干ばつ。村々の水を確保するために行動を起こし、井戸を約1600本、灌漑用井戸を13本を掘り、現地の伝統的地下水路であるカレーズの修復に尽力されます。
ソ連のアフガン侵攻、その後の内戦。荒れた国内を襲った大干ばつ、そして空爆、テロ。
そんな中で、中村先生はどんな活動をされてきたのか。
先生の経験が、そして言葉のひとつひとつが、ズンズンと心に響いてきます。
「人が生きる」とはどういうことか。また、私たちは、何のために生きるのか…。
中村先生が講演の中で紹介された現地の様子。アフガンの人々が現実と向き合いながら生きていこうとする気概に触れ、自らを見つめなおす機会となりました。
講演後、生徒の質問を受けられ、ひとつひとつに丁寧に答えてくださいました。
女性の社会的地位、言葉の壁、メディア報道の問題などに関して、深い言葉で返答していただきました。
中村哲先生のアフガニスタンの人々への深い理解と近代西欧文化や現代社会への鋭い批判精神を感じました。
講演後、生徒へのメッセージを残してくださいました。
「野の花を見よ」、マタイによる福音書 6章28節。
「照一隅(一隅を照らす)」、天台宗の開祖、最澄の言葉です。中村哲先生の座右の銘とのことです。
日本での心休まるひと時。そんな貴重な時期に、広島女学院にお越しくださった中村先生に、改めて御礼申し上げます。
さて、中学校では、ICT機器を導入した授業実践がはじまっています。
中3 現代文 国語科N先生の授業です。
リオデジャネイロオリンピックで盛り上がった夏。そこに潜む「正」と「負」を調べ、クリティカルに物事を見つめる視点を培っています!