2017.10.20
広島女学院では毎朝必ず礼拝を行います。
礼拝の形式はホールやチャペルで行うものや、放送によるものなど様々です。
今回は、今週の放送礼拝の原稿を紹介します。
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おはようございます。
今日の担当は、国語科の岸本です。
何をお話しようかなあと、数日前から考えていました。
今日は、本にまつわるお話をしようと思います。
わたしは子どもの頃から本が大好きでした。
子どものころを思い出すと、いつも浮かんでくる、ある情景があります。
わたしは小学生で、お天気がいい週末で、
朝、二階のベランダで、お布団をほして
午後になって、お布団を取り込んで、
ふかふかになったおふとんは太陽のにおいでいっぱいで
それがわたしはとてもうれしくて
お布団にダイブして、太陽のにおいにうもれながら本を読んで、
しばらくしたら眠くなったりして
きがつくと、部屋には夕陽がさしこんでいる。
今でも、本を読んでいた、あのときの、おふとんのふかふかと、太陽のあたたかさと、その香りを思い出します。
本を読み返したり、以前読んだことがある文章にふと出会ったとき、
「ああ、これを読んだとき、わたしは新幹線に乗っていたなあ、あのときは夜だった」とか、
そのとき読んでいた本の、紙の質感や、空気のにおいや、周囲の情景まで、はっきりと浮かんできて、びっくりするときがあります。
本は、とても大切なんだなあと、思うのです。
私たちは、毎朝、聖書や賛美歌で、いつも、本としてそれを手にもち、開き、
読み、歌いますね。
いま、読み、歌い、知る言葉は、きっとあなたやわたしが、いま手に持っているこの本の、厚みやてざわりと、いま感じている光や、香りや、音楽や、いまそばにいる友人たちとともに、本の言葉が息づいて、あなたや、わたしをつくっていくのだと、おもいます。
本をよみましょうね。試験が終わったらね。
お祈りをします。
「神様、今日も新しい一日をありがとうございます。今日から全ての学年で中間テストが始まります。みなが、つつがなくこの一日を過ごせますように、どうぞお守りください。
また体や心に悩み、不安を抱えた彼らを、いつくしみ、お導きくださいますように。
イエス・キリストの御名を通して神にこの祈りを捧げます。アーメン。