2016.06.02
本校では、異なる価値観を持つ世界の人々とともに、平和な社会を築こうとする姿勢を持つ生徒を育てたいと願っています。言葉や文化の違いを乗り越えて平和共創に取り組むには、社会課題に対する関心や教養を深め、コミュニケーション能力、問題解決力などを身につけることが重要です。グローバルリーダーとしての力を育成することを目指して、国内外におけるさまざまな研修に参加しています。
※一部抜粋
首都大学東京の渡邉英徳准教授と学生、本校「署名実行委員会」との共同プロジェクトで、2011年に公開したウェブサイトです。地図上に表示される建物や人物のアイコンをクリックすると、原爆投下直後のヒロシマの写真や、被爆者のインタビュー動画を見ることができます。被爆者のインタビューや収録を本校生徒が行い、これまでに約50名の証言を配信してきました。
2016年には、署名実行委員会の生徒4名がアメリカの国連本部(ニューヨーク)や、ハーバード大学(ボストン)を訪れ、日米高校生平和会議を実施しました。「ヒロシマ・アーカイブ」を活用し、当時の街の様子や被爆者の体験を、現地の高校生らに伝え、意見交換を行うことができました。
本校で長年行われているボランティア活動です。他県や外国から広島を訪れた生徒に対して、平和記念公園内の碑を案内する活動を行っています。2017年度に参加した広島女学院生はのべ265名。
案内した学生・生徒は600名を超えます。生徒たちは、被爆の歴史を持つ広島女学院の一員として、平和を作り出すための地道な努力をしています。また、この活動を通して学びのモチベーションを高め、伝える力を磨いています。
※一部抜粋
大規模な地震と津波で大きな被害を受けた福島に、日本各地の高校生と、アメリカ、イタリア、スーダンなど海外の高校生合わせて約80名が集まり、被災地の視察や勉強会、意見交換が行われました。東北の現状を世界に発信し、多様な視点に立った課題認識と解決に挑戦することで、グローバル人材の育成を促すことが目的。生徒たちは「福島からエネルギーと環境を考える」、「福島の再生(まちづくり)を考える」という2つのテーマに分かれて議論や考察をし、3日目の最終日には、エネルギー政策やまちづくりに関する提言を発表しました。
最初に被災地を見学しました。まだ復興が進んでいない地域があることを初めて知り、自分がいかに無知だったかを痛感しました。その後、他県や他国の高校生とエネルギー問題とまちづくりについて議論しました。以前よりもフクシマについて興味を持つようになり、広島からできることを探すようになりました。
1日目はグローバル教育を展開する渋谷教育学園渋谷高校と交流をした後、国際政治学を専門とする教授や大学生と議論し、平和構築に必要な見地を得ました。2日目はグローバルリーダーとして活躍する卒業生とともに巡る東京中枢見学ツアーを実施しました。
当校生徒による被爆者インタビューなど、貴重な原爆の記録をネットで配信する「ヒロシマ・アーカイブ」。この研修では「ヒロシマ・アーカイブ」を学校での平和学習に活用するための方法を研究生とともに研究し、大学での学びの一端に触れました。
※一部抜粋
20名以上の応募の中から、日本語と英語によるエッセイなどで選ばれた中3と高1が、アメリカのオハイオ州を訪問しました。マウントユニオン大学には1週間ほど通い、アメリカ文化や平和学の講義を受けたほか、現地の大学生に対して、広島女学院と平和都市・広島についてのプレゼンテーションを英語で実施。アメリカの同世代の若者に「核兵器を廃止することがいかに重要か」といったメッセージを伝えることができました。また現地の小中学校を訪問して交流を楽しんだり、ボランティアに参加したり、ホームステイでアメリカならではの生活を体験したり、有意義な時間を過ごすことができました。
ミャンマーを深く知ることを目的に、5グループに分かれて学習を実施。学校行事(キリスト教強調週間)とも関連させて支援を呼び掛け、段ボール8箱分の物資(文房具・子供服・楽器類など)を集めました。さらに、ミャンマーへの支援活動を行っている民間団体の方との勉強会を開催し、より深くミャンマーの現状、特に農村部の生活環境や教育事業について学びました。
ヤンゴン市内にあるInternational School of Myanmar(ISM)を訪問し、高校部と小学部のクラスで、日緬関係や日本文化、ヒロシマと本校についてのプレゼンテーションを英語で行いました。生徒宅にホームステイさせてもらい、ミャンマーの日常生活も体験。また障がい者のための職業訓練校も訪れ、開発途上国の障がい者職業支援の実情を学ぶとともに、国際協力の在り方について様々な角度から見つめ直す機会になりました。
研修成果をレポートにまとめ、研修成果を校内でプレゼンテーションし、成果の普及に努めました。さらに事後学習を進め、支援物資を集めたり、校内や校外の研究会などで成果報告をしたりする予定です。
日韓関係のプレゼンや意見交換も
韓国の大学に進学した本校卒業生の案内によるソウル市内フィールドワークのほか、建国大学・建国大学付属高校の授業に参加し、現地の学生・生徒の前でヒロシマの被爆体験や日本の文化、日韓関係についてプレゼンをしたり、意見交換を行ったりしました。事前学習に力を入れており、関西学院大学研修で専門家から助言をいただきながらプレゼンの準備をしました。現地の生徒との意見交換は白熱したものになり、時間が足りないほどでした。
カンボジアの高校や大学を訪問し、現地の若者とともに「広島の原爆」と「カンボジアの内戦」という凄惨な歴史を互いに学び伝え合い、平和構築について話し合うことを目的に実施。作文などによって選抜された生徒10名が参加し、ヒロシマに関するプレゼンテーションや平和共創のための意見交換会などを行いました。またポルポト政権による虐殺を奇跡的に免れた男性から直に話を聞いたり、地雷博物館やキリングフィールドを訪問したりする研修を通して、世界平和に向けた大きな課題である「内戦」や地雷除去作業の実情、残留兵器の問題などについても、深い学びを得ることができました。